世界の馬種

世界の馬の種類を説明してます。気が向いたときに投稿予定。

馬種シリーズ①~近代馬の先祖にして、神話とロマンスに彩られた馬~【アラブ編】

こんにちは。

最初の投稿は、近代馬の先祖として、深い歴史をもつアラブについて紹介したいと思います。さて、アラブ種の馬といってもピンとこない方が多いと思いますが、実はあのサラブレッドの先祖になる馬で、近代馬の血筋を作ったのがこのアラブ種といっても過言ではありませんね。

 

1.アラブの特徴

体高は、143~150(cm)とサラブレッドに比べるとやや小さいです。

外見は、大きな目、内側にカーブした耳が特徴的で、しっぽの付け根が高いので、ほかの馬よりもしっぽを高く上げたりできます。また耐候性、耐久性に優れています。

乗馬として使われることが多く、特に耐候性、耐久性を活かして、エンデュランスなどで活躍していますね。他にも、馬術競技などの中でも見かけたりしますね。

 

2.アラブの生まれ

アラブは人の文明のできた頃から存在しています。現在、純粋なアラブ種を主に中東あたりいます。というのも、アラブ種は、さまざまな品種改良を行われた過程で、さまざまな種類が誕生してしまい、子孫は世界中にいるのですが、さまざまな馬種との掛け合わせで誕生した馬が多いので、実際のところ純粋なアラブがどれほどいるのかは定かではありません。

アラブの出生に関しては諸説ありますが、最も有力なのが、アラビア半島の北部の三日月地帯で生まれたという説です。現在でいう、トルコ、イラク、エジプト、シリアのあたりですかね。砂漠地帯で育ったので、繊細な毛で薄い皮膚になったとされています。また、この厳しい環境下で育ったことで、耐候性や最小限の水のみで生きる耐久性が身についたとされています。

3.ベドウィン

古代イスラム帝国遊牧民族だったベドウィン族は、アラブと非常に親密な関係ありました。特に、騎馬として大変重宝され、奇襲をかけるのに好都合だったそうです。また牝馬の育種血統が重視され、ベドウィン族の最高の贈り物といえ良質なアラブの牝馬でした。また、ベドウィン族に限らず、古代エジプト文明のヒエログリフにも、アラブと酷似した絵が残されています。口頭伝承の伝統が強いベドウィン族の人々は、記録にこそ残してはいないが、繁殖に用いた種や血統をしっかりと記憶し、純粋種の発展に心血を注ぎました。

4.サラブレッド誕生まで

アラビア半島が英国領であった17世紀から18世紀ごろ、英国原産種とこ掛け合わせでできたとされています。そのとき、サラブレッドの直系の父方にあたるのが、3大始祖と呼ばれる馬で、ダーレーアラビアンバイアリーターク、ごドルフィンアラビアンが誕生しました。この3頭の血統は非常に素晴らしいもので、現存するサラブレットはこの3大始祖を先祖に持っている。

5.まとめ

たくさんの近代馬の先祖となり歴史を作りあげたアラブは、生まれ持った気品と生命力にあふれており、最も美しい動物といっても過言ではないでしょう。

 

参考文献

1.タムシン・ピッケラル著「世界で一番美しい馬の図鑑」(2017.9) p207-209